クロマグロ逆転

メルマガ申し込み
http://www.melma.com/backnumber_101064/

クロマグロ逆転

何と野生動物を保護するワシントン条約で、大西洋クロマグロが絶滅危惧(きぐ)種に指定され、国際的な商業取引が禁止される提案がなされたのです。この他にもフカヒレのフカなど、食用に供されている海産物がシーラカンスと同じレベルでワシントン条約とは違和感も相当なものです。

一時は可決やむなしと日本では覚悟をしていました。それがフタをあければ大差で否決です。

新政権の中で「脱官僚とは程遠い官僚丸投げ」の赤松大臣の大手柄です。満面の笑みをうかべ、国民の喝采をあびたことでしょう。

それにしても何かと不祥事の多い、農水省に素晴らしい外交官がいたものです。外務省顔負けではありませんか。官僚にも優秀な人材が存在することが見事に証明されました。聞けば随分用意周到で、外交交渉としては満点の出来です。久しぶりに気分が良くなりました。

次に従来なら「欧米が決めれば世界のことは全て決まる」というパターンが崩れたことでした。もはやG7では何も決まらず、新興国の入ったG22では船頭多くして決まらず。という状況がG22が出来た瞬間から、続いています。温室効果ガスの削減も何も決まりませんでした。当分この混迷は続くでしょう。

それから今回の影の主役は中国です。中国のアフリカ諸国に対する影響力は大変なものです。そして次々と資源を確保しています。ですから中国の意向に多くのアフリカ諸国が従っ大差の否決につながったと思います。

軍事力を着々と増強させている中国。本当にアメリカと世界を二分するG2も現実的になりつつあります。鳩山・小沢の中国べったり外交では日本は中国の属国になってしまいそうです。

今回のクロマグロの一件は色々なことを見せてくれました。